Amazon Aurora はリレーショナルデータベースエンジンで、高性能の商業用データベースの可用性およびスピードと、オープンソースデータベースのコスト効率性および簡素性を併せ持っています。Amazon Aurora は同じハードウェアで実行する標準の MySQL と比較して最大 5 倍のスループットを提供します。Amazon Aurora は MySQL 5.6 と互換性を持つように設計されているため、既存の MySQL アプリケーションおよびツールを修正することなく実行できます。MySQL、Oracle、Microsoft SQL Server、PostgreSQL に次いで、Amazon Aurora は Amazon RDS のお客様が利用できる 5 番目のデータベースです。
Amazon RDS はデータベースの運用に関する一般的な管理タスクのほとんどを自動化し、Amazon Aurora データベースの管理を容易にします。Amazon Aurora はストレージを自動でスケールし、ストレージの拡張および I/O の再分散を実行して一貫性のあるパフォーマンスを提供します。オーバープロビジョニングは必要ありません。たとえば、10 GB のデータベースを起動し、データのリサイズまたはリストライプによって可用性を損なうことなく 64 TB まで自動的に拡張できます。
!ポイント Auroraの特徴
特徴 | 概要 |
パフォーマンスとスケーラビリティ | ・低ジッターで高スループット (MySQL 5.6 と比べて最大 5 倍のスループット性能)
・ストレージの自動スケーリング (ボリュームは 10 GB ごとに最大 64 TB まで拡張可能) ・Amazon Aurora の低レイテンシーのリードレプリカ (リードレプリカを作成して、複数のインスタンスから大容量のアプリケーション読み込みを可能としスループット向上。最大 15 個のレプリカを作成可能) |
信頼性 | ・インスタンスのモニタリングと修復(データベースに障害が発生した場合、Amazon RDS はデータベースおよび関連する処理を再起動します。Amazon Aurora はデータベースの再実行ログのクラッシュリカバリリプレイを必要としない)
・マルチ AZ 配置と Aurora レプリカ(RDS Multi-AZ テクノロジーを使用して、3 つのアベイラビリティーゾーンに作成した最大 15 個の Amazon Aurora レプリカのうちの 1 つに自動でフェイルオーバーします) ・耐障害性と自己修復機能を備えたストレージ(Amazon Aurora ストレージは3 つのAZにかけて 6 個レプリケーションされ耐障害性を備え、最大 2 つまでのデータのコピー損失をデータベースの書き込み能力に影響せずに透過的に処理し、最大 3 つまでのコピー損失を読み込み能力に影響せずに処理します。また、Amazon Aurora ストレージは自己修復機能を備えています。) ・自動的かつ継続的な増分バックアップと特定時点の復元(直近で 5 分前まで、保持期間内の任意の時点にデータベースを復元可能。自動バックアップは、保存先S3、保持期間は最大 35 日間まで設定可能。) |
セキュリティ | ・ネットワークの隔離(VPCで実行されるため、データベースを独自の仮想ネットワークに隔離可能)
・リソースレベルのアクセス許可(IAMに統合されており、特定の Amazon Aurora リソースで実行可能なアクションを制限) ・暗号化(AWS Key Management Service で作成および管理するキーを使用して、データベースを暗号化可能) |
管理 | ・操作が簡単(AWS マネジメントコンソール、または簡単な API の呼び出し可能)
・移行が簡単(標準 MySQL のインポートおよびエクスポートツールは Amazon Aurora と連動可能) ・ソフトウェアの自動パッチ適用(Amazon Aurora は最新のパッチを適用してデータベースを最新の状態に維持。DB Engine Version Management を使用してインスタンスにパッチを適用するかどうか、またいつ適用するかについて選択して制限可能) |
アーキテクチャ
詳細なアーキテクチャは「Amazon RDS for Auroraアーキテクチャ」で解説
ひと言コメント
キャッシングを独立させたことで、ストレージ障害時もキャッシュの内容が保持されるうえでサービス継続が出来るようになる画期的なデータベースの登場と感じました。これは、最近よく聞くマイクロサービスの考え方が底流にある合理的な構成であるため、近い将来エンタープライズシステムでも利用が進んでいく予感がします。